2012-10-16

DSC-RX100

歪曲収差補正を止められる現像ソフトDxOを使って、広角端の歪曲収差を調べてみました。
カメラ自身で記録したJPEG

DxOを使って歪曲収差補正を止めるとこのようになります。
ホワイトバランスも調整しましたし、そもそも色が現像ソフトによって若干異なります。

周辺は歪んでいて、カメラ自身が記録したJPEGに写っていない範囲まで写っています。
このように画面の端ほど内側に歪んでいますので、補正するということは外側をさらに外側に引っ張ることになります。
ということは長辺方向をさらに引き延ばしますので、左右の端がはみ出て切り捨てられてしまいます。

DxOで歪曲収差を補正すると、縦横比を保たないことで、はみ出して切り捨てられる部分を減らすことができます。

右端のテレビ局のアンテナを見ると分かりますが、横方向に関しては、最初の、カメラが保存したJPEGより広い範囲が写っています。
縦横比も少し大きくなって、黄金比√5+1:2に近いです。
補正により若干は周辺解像度が下がるはずですが、元々2000万画素なので、普通に見る大きさにリサイズしたらまず分かりません。

最高感度のISO6400で撮ってみました。
ノイズリダクションを切るとざらざらですし、ノイズリダクションをかけると細部が潰れてしまいますが、ブログに載せるために縮小すれば潰れたことは分からなくなります。

少々分厚いとはいえポケットに入る大きさでこの画質は一番だと思います。
これで不満ならポケットには絶対入らないデジカメを用意しなければなりません。

オートフォーカス

他のコンパクトデジカメと比べたら少し速く感じます。
しかし位相差AFのNikon1と比べると、Nikon1ならピントが合う筈の被写体で合わないことがあります。
例えば(普通は撮りませんが説明用の例として)青空を背景に電線が一本渡っている場合に、電線にピントを合わせることができませんでした。
電線は撮りませんけど、飛行機雲で困りそうですし、コーヒーカップの中のコーヒーとカップの境界線にも合わせられません。
飛行機雲なら無限遠ですので適当な遠くのものでAFロックかけるという手がありますが、近くのものだと、「Nikon1(に限らず位相差AF)なら簡単に合わせられるのに」と思いながらマニュアルフォーカスすることになります。
そういう場合はRX100に限らずコントラストAFを使うコンデジやミラーレスだとどれも合わないのですが。
また、日暮れ後の風景など、暗くてAF補助光も届かない場合のピンボケ率も高いです。
オートフォーカスくらいはNikon1が勝たないと、RX100と比べて大きい、標準ズームだと暗い、同じ感度で同じ大きさにリサイズするとノイズが多い、ではNikon1の存在意義が危なくなります。
とは言え、ピントが合わなければ、どんなに画素が多くても、ノイズが少なくても意味ないですから、Nikon1の大きさで構わないならNikon1の方が良いと思います。
コントラストAFでもピントを合わせやすいものにピントを合わせる時間を比較して「コントラストAFでも位相差AFと合焦時間がほとんど変わらなくなった」と言われますが、それ以前の問題として、ピントを合わせることが出来る被写体が違いますので、Nikon1にも色々不満はありますが、Nikon1の大きさでも持ち歩ける時はNikon1を使うことになります。

露出プログラム

少しでも暗くなるとすぐ絞りが開放になります。
プログラムAEでプログラムシフトを使わないと広角端で1/100 F1.8になりました。
コンデジとしてはセンサーが大きいので、特にマクロだと開放では被写界深度が浅すぎますし、収差も酷くはありませんが少しは絞った方が良いです。
あまり詳しくない人に「予算が許すならこれが一番!」と勧めましたが「全体にピントが合わせられずにボケてしまう」と言われてしまいました。
手振れ補正もありますし高感度ノイズもコンデジとしては少ないので、換算焦点距離分の1までシャッター速度を下げるなりISO400程度まで感度を上げて絞る露出プログラムが良いと思います。
マクロなら特に絞った方が良いと思うのですが、シーンセレクトでマクロを選んでも、感度を上げる前に絞りが開放になります。
結局、絞り優先AEに切り替えて自分で絞るか、感度を手動で上げるか、プログラムシフトを使う必要があり、初心者がカメラ任せでは他のコンデジより綺麗に撮れるとは限りません。
凄く暗いところなら絞り開放しか選択肢がないので、センサーの性能、レンズの明るさという基礎能力で他のコンデジに勝てますが、明るいところだと他のデジカメでは全体にピントが合わせられるのに、この機種でカメラ任せだとピントを合わせた部分以外ボケてしまうことになります。
この点、ニコンの一眼レフのオートモードは、カメラ任せでカメラの画質をほぼ引き出せます。
わざとぼかしたい、わざとぶらしたいという撮影者の意図を反映させるには操作が必要ですが。

絞り、シャッター速度、感度を揃えて他のデジカメと比較すると白飛びしやすいと言われていますが、自動露出だと少し暗めに写す(というか明るい部分を考慮して露出を決めている?)ようで、他のコンデジと比べてむしろ白飛びしにくいと感じます。
暗部ノイズが少ないので、明るい部分が飛ばないようにすることを優先できる余裕があるのでしょう。

画素ピッチから考えるとF2.8から半段絞ったくらいまでが回折の影響を受けないと思います。
広角端は特に写りが良いので周辺まで考えてもF4まで絞れば良いでしょう。ズーム中間域はちょっと苦手なので周辺まで考えて絞ったとしてもF5.6までにとどめた方が良いです。

関係ないですが
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